職人さんの中には10年以上の経験は無いけど、許可を受けようとする業種の実務経験が8年~9年ある方もいらっしゃいます。

原則、実務経験が10年に満たなければ「実務経験要件」での専任技術者とはなれませんが、一定の要件の基、他の業種の経験年数を実務経験として置き換える(振替)事ができるよう、要件が緩和されました。

こちらでは、要件緩和について説明します。

1.専任技術者の実務経験要件の緩和について

専任技術者の実務経験は、許可を受けようとする業種に関して10年以上の実務経験がなければ、「専任技術者」となる資格を得ることはできません。

しかし、建設業許可を受けようとする業種と技術的な共通点のある他の業種での実務経験があれば、一定の範囲内で許可を受けようとする業種の実務経験と置き換えられる(振替)ことができます。これが要件緩和です。

2.要件緩和前は…

例えば、下記の職人Aさんの実務経験の場合・・・

  • 大工工事の実務経験… 8年
  • 建築一式工事の実務経験… 5年

上記の場合、Aさんが専任技術者となるためには…

✔Aさんが、大工工事の専任技術者となるためには2年の(10年―8年)実務経験足りない
✔Aさんが、建築一式工事の専任技術者となるためには5年の(10年―5年)実務経験が足りない

3.要件緩和の内容

許可を受けようとする業種について8年を超える実務経験と、その他の業種の実務経験との合計年数が12年以上となれば、要件緩和となります。

(1)『一式工事』の実務経験を『専門工事』の実務経験へ置き換え(振替)

土木一式 ⇒ とび・土工、しゅんせつ、水道施設、解体

例-1
どび・土木工事の専任技術者となる場合、とび・土木工事の事務経験が8年だけだが、土木一式工事の実務経験が4年以上があれば、『どび・土木工事』の専任技術者となれます。(8年+4年=12年)

 

建築一式 ⇒ 大工、屋根、内装仕上、ガラス、防水、熱絶縁、解体

例-2
大工工事の専任技術者となる場合、大工工事の事務経験が8年だけだが、建築一式工事の実務経験が4年以上あれば、『大工工事』の専任技術者となれます。(8年+4年=12年)

 

Point! 一式工事の実務経験期間を置換える(振替)時の注意!

一式工事の実務経験期間を置換え(振替)をし、要件緩和を適用する場合、下記の3つを注意する必要があります。

  • 専任の技術者になろうとする業種の実務経験年数が8年以上必要
  • 一式工事(建築、土木)の実務経験年数が4年以上必要
  • 専門工事の実務経験期間を一式工事(建築、土木)に置き換える(振替)ことはできません

例1: 専任の技術者になろうとする業種の実務経験年数が8年以上あっても、一式工事(建築、土木)の実務経験年数が3年の場合、要件緩和されません。

例2: 一式工事(建築、土木)の実務経験年数が4年以上あっても、専任の技術者になろうとする業種の実務経験年数が7年の場合、要件緩和されません。

例3: 専任の技術者になろうとする業種が一式工事(建築、土木)で実務経験が8年あり、他に専門工事の実務経験が4年あっても、要件緩和されません。

(2)専門工事間での実務経験の置き換え(振替)

大工 ⇔ 内装仕上

例-1

大工工事の専任技術者となる場合…
大工工事の事務経験が8年だけだが、内装仕上工事の実務経験が4年以上があれば、『大工工事』の専任技術者となれます。

 

例-2

内装仕上工事の専任技術者となる場合…
内装仕上工事の事務経験が8年だけだが、大工工事の実務経験が4年以上があれば、『内装仕上工事』の専任技術者となれます。

とび・土工 ⇔ 解体

例-1

とび・土工の専任技術者となる場合…
とび・大工工事の事務経験が8年だけだが、解体工事の実務経験が4年以上があれば、『とび・土工工事』の専任技術者となれます。

 

例-2

解体工事の専任技術者となる場合…
解体工事の事務経験が8年だけだが、とび・土工工事の実務経験が4年以上があれば、『解体工事』の専任技術者となれます。

Point! 専門工事間での実務経験の置換え(振替)の特殊性

『大工 ⇔ 内装仕上』および『とび・土工 ⇔ 解体』いずれも、実務経験の置き換え(振替)によって、2工事業種の専任技術者となることができます。

例1: 大工工事の実務経験8年あり、内装仕上工事の実務経験8年ある場合、『大工工事』と『内装仕上工事』両方の専任技術者となる事ができます。

第2: とび・土木工事の実務経験が8年あり、解体工事の実務経験8年ある場合、『とび・土木工事』と『解体工事』両方の専任技術者となる事ができます。

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